卒業生インタビュー:北川 稜国さん



医学の知識を強みに新たな分野に挑戦する人に。
北川 稜国さん
北嶺中学校
Q. 現在の大学を志望したのはいつ頃で、その理由はどんなことでしたか。

中学受験を終えた後、勉強に対する意欲が薄れ、成績は学年約120人の中で三桁台にまで落ち込んでしまいました。そのまま持ち直すことができず、現役時には志望していた医学部に全て不合格となりました。しかし、当時は本気で勉強に向き合っていなかったにもかかわらず、共通テストの物理で満点を取ることができ、また金沢医科大学の一次試験も突破しました。この経験から、「もし一年間、真剣に勉強と向き合ったら、どこまで成績を伸ばせるのだろう」という思いが芽生えました。どうせ浪人するのであれば、目標を高く設定し、全力で取り組もうと決意しました。そして、自分が考える最も理想的な大学(偏差値、立地などを含めて)である名古屋大学を目指すことを決め、浪人生活をスタートさせました。
Q. 今、大学では何を中心に学び、研究していますか。その魅力や困難さを教えてください。
私は医学部に所属しており、現在は人体の仕組みについて詳しく学んでいます。例えば、筋肉の動きや神経の伝達経路など、普段何気なく使っている自分の体の働きについて、基礎から理解を深めることができています。

身近な存在であるはずの人体について、実は自分がほとんど何も知らなかったことを痛感する日々です。学習の中心は生物学的な知識の暗記であり、内容の多さに圧倒されることもあります。しかし、その分、自分の努力次第で知識を確実に積み上げることができる点に魅力を感じています。将来、学んだ知識を活かせるよう、一つひとつ確実に身につけていきたいと考えています。
Q. 大学卒業後は何を目指しますか。
医学部に在籍しているため、まずは医師免許を取得することを目標にしています。その後は、医師としての研鑽を積むことも魅力的ですが、それだけにとどまらず、自分の知識や資格を活かして新たな挑戦をしたいと考えています。例えば、医療知識を活かした教育活動や情報発信、あるいは全く異なる分野との融合を試みることも視野に入れています。社会に貢献できる形を模索しながら、自分にしかできない道を見つけていきたいです。

Q. 名進研小学校で良かったと思うことを、2つの観点で教えてください。
学習面
小学生の頃の私は、決して真面目な優等生とは言えませんでした。そのため、担任をしていただいた先生方には大変お世話になりました。小学校の先生方は、僕たち生徒のことを一人の大人として接してくださり、それがとても嬉しかったことを覚えています。特に6年生の時の担任の先生には、学習面での手厚いサポートを受けました。私のために個別のプリントを作成してくださったり、相談に乗っていただいたりと、親身になって支えてくださいました。中学進学後も、先生方には度々ご迷惑をおかけしたと思いますが、今でも感謝の気持ちを忘れることはありません。本当にありがとうございました。


学習以外の面
名進研小学校の特徴の一つとして、敷地内に馬がいることが挙げられます。私は時間があるときには厩舎に足を運び、馬と触れ合うことで心を落ち着かせていました。厩舎では厩務員さんがいつも温かく迎えてくださり、受験期のストレスを和らげることができました。勉強だけでなく、こうした環境の中でリフレッシュできたことも、名進研小学校ならではの魅力だったと感じています。
Q. 名進研小学校での経験が、大学受験や現在の大学での学習・研究に役立っていますか。
大学受験の際、特に理科や算数の学習で、中学受験時に身につけた知識が非常に役立ちました。例えば、数学では中学受験で習った比の考え方(天秤図など)や、チェバ・メネラウスの定理がそのまま活用でき、受験勉強のスタート時点で周囲と差をつけることができました。


また、大学受験では計算ミスに悩まされましたが、中学受験時にも同じ問題に直面していたことを思い出しました。そのとき「ここで克服しなければ、一生この課題に悩まされるだろう」と考え、本気で向き合うきっかけとなりました。このように、名進研小学校での経験は単なる知識の蓄積だけでなく、勉強に取り組む姿勢や課題解決の意識にも大きく影響を与えていると感じました。
Q. その他、名進研小学校での印象深い思い出はありますか。
数多くの思い出がありますが、特に印象に残っているのは、6年生の時の学校祭です。通常、学校祭の発表といえば劇を行うのが一般的ですが、私たちのクラスでは担任の先生の「ニュース番組をやろう」という提案から、名進研小学校の紹介番組を制作することになりました。
当初、学校祭の発表に対してあまり前向きな気持ちを持っていませんでしたが、自分たちで内容を考え、一つの作品を作り上げていく過程はとても楽しく、今でも鮮明に覚えています。皆で協力しながら一つの目標に向かって努力することの大切さを学ぶことができました。こうした経験は、その後の人生にも活かされていると感じます。
