伊東達矢校長ブログ

2023.03.22

贈る言葉

　みなさん、卒業おめでとうございます。

　みなさんに初めてお目にかかったのは、開校10周年を迎えた昨年の４月でした。みなさんは、わたしにとって名進研小学校で最初に送り出す卒業生です。

　卒業という旅立ちを前に、小学校生活を通してみなさんが手にしたものを挙げてみます。

　先週土曜日、名進研小学校のオープンスクールが行われました。イベントの準備や運営に協力してくれたお友だちがいましたね。多くの来校者を前に、少し緊張しながらも、とても礼儀正しく、丁寧に応対していました。きっと「名進研小学校に通う子は立派だなあ」と思ってもらえたことでしょう。立派に成長したみなさんは、名進研小学校の誇りです。

　そんなみなさんの成長の背景には、全力で支えた家族や先生たちの愛情がありました。みなさんはいま、その愛を手にしています。

　わたしも何度か、みなさんの前で国語の授業をしましたね。受験が迫った後期の補習では、難問に食いついていく真剣な姿が目に焼きついています。

　そんなみなさんの姿勢には、困難にも果敢にチャレンジする勇気がありました。みなさんはいま、その勇気を手にしています。

　児童会長の「せーの！」のかけ声に合わせ、「スマイル！」とみなさんがポーズを取りましたね。その笑顔は、マスク越しであっても、いえ、マスク越しだったからこそ、いっそう印象深く感じられました。また、運動会での整然とした集団行動や、学校祭での「旅立ちの日に」の合唱は、観る人、聴く人の心を打ちました。

　そんなみなさんの様子には、同じ時間を共有する仲間と互いを高め合う、揺るぎない絆がありました。みなさんはいま、その絆を手にしています。

　愛と勇気と絆。みなさんはこの三つを手にしたのです。

　これからみなさんは、それぞれの道を歩んでいきます。出会いは別れの始まりと言いますが、名進研小学校で出会った人や過ごした日々の思い出は、けっして色あせることはありません。いま手にした愛と勇気と絆をもってすれば、みなさんの人生にはきっと安心と自信と希望がもたらされることでしょう。

　愛情を素直に受け止めてください。自分を支えてくれる人の愛が、毎日の生活に安心とうるおいを与えてくれます。

　勇気をもって事に当たってください。決断を人任せにせず、積極的に引き受ける勇気が、問題を解決する自信につながります。

　仲間との絆を大事にしてください。一人でできることには限界があります。頼りになる仲間との絆が、希望の扉を開きます。

　洋々たる前途に向け、自律と感謝の気持ちで社会に貢献する志を持ち続けてください。

　保護者のみなさま、ご子息・ご息女のご卒業を心よりお祝い申し上げます。子育ての卒業までには、まだ長い道のりがあるのかもしれませんが、名進研小学校を巣立つわが子の姿を目の当たりにされたいま、一つの区切りを迎えられたのではないかとお察しします。親にとって子どもの成長はとても嬉しいことであり、同時に少し寂しいことでもあります。立派に成長して自律の心を身につけたご子息・ご息女は、育ててくれた親に対する感謝の気持ちを持てるようになったはずです。子どもたちのさらなる飛躍を期し、今後も見守ってください。これまで本校へ多大なご支援を賜りましたことに、厚くお礼申し上げます。

　第八期卒業生のみなさんの未来に幸あれと願い、わたしからの贈る言葉とします。

　令和５年３月18日　学校法人名進研学園　名進研小学校　校長　伊東達矢

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