伊東達矢校長ブログ
2022.08.29
ソーシャル・スキル
名進研小学校の子どもたちは8月もいつもどおり登校します。給食も出ます。ただ、普段の授業とは異なったスケジュールのサマースクールとして、狂言、お琴、陶芸、サイエンス、水泳、バスケット、バレー、ダンスなどの講座を受けます。運動会を前に練習をしたり、学級旗を作ったりするほか、中学受験のための夏期講習もあります。
サマースクールが終了し、きょうから通常授業です。今朝の全校集会ではこんな話をしました。
もうすっかりクラスにすっかりなじんだことでしょう。ところでみんな、仲良くしていますか。
仲良くするのはとてもいいことです。でも慣れてくると、お友だちに言われたりされたりしたことに、嫌だな、困ったなと感じるときがあるでしょう。誤解したり、されたりするし、その結果、意地悪をしたり、されたりすることも起きてきます。いつもみんなと仲良くするというのは、実はとてもむずかしいことなのです。
わたしには息子と娘、二人の子どもがいます。奥さんも一人います。いっしょにいて、ありがたいな、大好きだと感じるときもあれば、うっとうしいな、あっちいってと思うときもあります。家族ですらそうなんですから、まして学校のお友だち同士でそんな風に感じるときがあってもおかしくありません。
いろいろな人の集まりが社会です。学校も家族も一つの社会ですから、一人一人に違う考え方や感じ方があって当たり前です。だから、いつも仲良しでいるというのはなかなかたいへんです。仲良くするときもあれば、けんかするときもあって普通なのです。
でも、面と向かって、「おまえ、ムカつく」とか「キモい」とか言うのはどうでしょう。言われた相手はとても傷つくはずです。言った方も、そんな汚い言葉を使った自分を思い返したらきっといい気持ちではいられないでしょう。
気に入らないと思うのはかまいません。誰だって心の中でどう思おうが自由だからです。でもそれを口に出すとトラブルになります。けんかになります。では、我慢するしかないのでしょうか。
いいえ、そんなことはありません。
コロナで「ソーシャル・ディスタンス」という言葉を聞くようになりましたね。「ソーシャル」は「社会的な」、「ディスタンス」は「距離」という意味の英語です。
誰かを嫌に感じたら、その人との間にソーシャル・ディスタンスを取りましょう。集団の中でぶつかり合いが起きるのはしかたないことです。ぶつかり合いから社会で生きていく力が身につくこともあります。けれども、無用な争いを避けることも一つの知恵です。お互いに気分よくいるために、ぶつかり合いを避け、身体的にも気持ちの上でもソーシャル・ディスタンスを取るという手があることを覚えておきましょう。こうしたソーシャル・スキル(「スキル」は「技術」のことです)を身につけることで、集団社会で他の人とうまく関係を結び、心身ともに健やかに過ごすことができます。
具体的には、嫌だなと思った人に「近づかない」「口を出さない」「手を出さない」の3つを実行してみてください。なかなかすぐにはできません。トレーニングが必要です。だからこれが実行できたら、一つ成長した証しと言えます。
伊東 達矢
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